1年間ありがとうございました

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今日をもって
いちかわ製パン店の1年間は
幕を閉じました

ここ何ヶ月間は
駆け抜けに
駆け抜けた
パン店でした

まず
みなさまに
お礼を申し上げなければ

わたしたちの
小さなパン店を気にかけ
わざわざ足を運んでくださって

本当に
ありがとうございました

いつもいつも
感じることですが

みなさま
ひとりひとりのやさしいお気持ちに
このパン店は支えられています

おおげさな表現ではなくて
本当に
こころから
そう感じます

寒い中
長い間待たされても
だれひとり
怒ってしまうようなことも無く

売り切れてしまっていても
あきらめずに
再挑戦してくださり

12月は
シュトーレンのことでも
みなさまにお手間をとらせてしまいました

そして
年末の今

何人ものおきゃくさまが
わたしたちの体を気にかけてくださり

ためになるようなプレゼント
あたたかいお言葉も
たくさんいただきました

こんな小さな家族のことを
表面のことだけじゃなくて
奥深くまで考えてくださって・・・

みなさまに
知っていただいて
関わっていただいて
本当によかった

ただ
バタバタしているだけのようにみえて

みなさまのことや
パンのこと

真剣に取り組んでいるってことを

ちゃんと
評価してくださっている

ありがたいことだよね

さっきも夫婦で
話しておりました

月並みなことばに聞こえがちですが
本当に
本当に
ありがとうございました

泣きたいくらいです


パンを買いにきてくださるお客さまは

学生さんから
妊婦さん
若いお母さん
熟練お母さん
もうお子さんが大きいご夫婦
わたしたちの両親くらいのかた
おじいちゃま
おばあちゃま

仕事の途中に寄ってくださる会社員さん
やっとの休みに
起きぬけできてくださるお父さん
一家を代表して
朝のパンを任されたパパ
デートの途中のカップル

まだまだ
たくさんの方がいらっしゃいます

みなさま
わたしたちのパンに興味をもってくださり
わざわざ
何度も
来てくださっている方々ばかりです

そんな
たくさんの方々の生活の中に

わたしたちのパンが
ひょっこりおじゃまして

みなさまのおうちに
お世話になっている

考えてみたら
ちょっと
こそばゆいですが

とても
とても
誇らしいことなのです

わたしは
仕事の一環として
こうして日々日記を書いていて

こどもたちのようすや
生活のようすをのぞいてもらっています

きれいなように見えても
実際はもっと
俗っぽくて
とてもお見せできないような場面も
多々あるのです

みなさまの生活と
きっと
同じなのです

わたしがまだ
若いころ

東京の電車に揺られて
車窓から
たくさんのうちの明りをみるのが
とても
好きでした

あの明りには
どんな家族が住んでいるんだろう

この明りを目指して
帰路につくのは
どんな人だろう

晩ごはん
なにかな

明日の用意
すんだのかな

どんな気持ちでいるのかな


毎日何百個とパンを焼いて

そのパンが
各々のおうちで小さな明かりとなって

みなさまに
見守られていること

思いを巡らせると
じーんとします

大変だけれど
パン屋で
よかった

みなさまに
よろこんでもらえる
パンを
無事にお届けすることができて
よかった

来年のことを考えるのは
ちょっと
置いておいて

今日まで
こころをこめて
作ったパンが

年末年始
みなさまのおうちで
みなさまを幸せに導くことが
できますように

こころから
そう願います

長くなってしまいましたが
1年間
読んでくださって

ありがとうございました

幸せなパン店にしてくださり
本当に
本当に
ありがとうございます